2002/12/14 |
その後の遅咲きのたんぽぽ |
数カ月ぶりの巴里。 佐伯 和威がシャワーのコックを捻ると温かい湯が肌を打ち、何週間…、いや何カ月ぶりに水の量を気にせずに入り、久しぶりにゆったりとした気分になる。 サラエボの撮影被災地区の撮影。 尊敬しているカメラマンの先輩から誘われた、あるテレビ番組の企画。 そこは、食べる物も、寝る所も、それこそこうやってシャワーを浴びるのも大変な地区の、過酷な環境での撮影だった。 写真を始めたきっかけは、学生時分に初めて行ったファッションショーだった。 当時、スーパーモデル的存在の”一色 薔子”にあこがれて、カメラマンになり、ファッションショーの撮影や雑誌で使う写真、時には女優やアイドルの写真集をずっと仕事にしていた。 しかし何となく流されるまま仕事をしていたある日、あこがれだった”一色 薔子”と、国内でも名優に数えられる俳優で映画監督の”本田 貴史”の息子で、ファッション界の最高峰といわれるエドワーズブランドのモデルをしている”JUN”こと、”本田潤一郎”に出逢って、自分自身の転機が訪れた。 有名人の息子であり、自分もモデルと云う仕事をしている、自覚を全く持たないJUNは、黒縁の分厚い眼鏡をかけ、地味でぱっと見た感じ、優等生で普通の高校生だった。 しかしそのJUNは、モデルに適した長身と、女性モデルも顔負けな、雪のように白い肌、スレンダーな体形だけではなく、母親以上と謳われる美しさの証拠に、大きめな杏型の瞳、薄い上品な唇、そしてサラサラと音がしそうな薄茶のストレート髪の毛と優れた素材を持っている。 そんな誰もが羨む美の集結と云えるような容姿を持っているにもかかわらず、JUNは両親が有名だから、モデルとしてもてはやされている、と自分自身が見えずに判らない思っていた。 自分は何の取り柄も無い人間なのだと…。 今何がやりたいのか、このままでいいのか…、同じ様な悩みを抱えていた二人は、その不安の原因を探すのをお互い協力する変わり、自分自身を見つめ直そう、と考え、そんなに長くは無かったが共同生活を始め、その中で和威はJUNを知らずに愛し始めた。 しかし、その感情が様々な行き違いを呼び、それが心を傷つけ、JUNは逃げるようにして、巴里に生活の場所を移した。 そんな時に、写真学校の先輩、太田の誘いで、モードカメラマンを休業し、サラエボへ報道写真の撮影の手伝いに行くことを決意した。 JUNのお陰で自分の中で、別の物にチャレンジする機会に恵まれた和威だったが、一旦傷つけるように別れた愛しい思い人を追うことは出来なかった。 しかしそんなJUNとの行く末に苛立ちを覚えていた中学からの悪友で、ファッション誌の女性記者の”星野 かおる”が何とか背を押し、二人はやっと結ばれ、そして、巴里に住むJUNと、遠距離恋愛が始まった。 その後、エドワーズの仕事をしながら巴里でJUNは、自分の夢である医者を目指し始めた。 このアパルトマンに来るのは二回目…。 和威は髪と身体を洗ってさっぱりし、JUNが用意して置いてくれたタオルで乱暴に水気を拭うと、ぼうぼうに延びきった髭をそり始めた。 前回来た時に渡された鍵で、今日はJUNよりも先に部屋に入った。 あの時は一日しか巴里に滞在出来ずに、慌ただしくお互いを確かめ合うように、愛し合うだけで終わってしまった。 しかし今回は雑用は有るにしろ、一週間は巴里に居られるから、JUNの写真も一杯撮りたい、そして、もっともっと愛おしいと恋人と触れ合いたい、と思っていた。 昨日現地のホテルを後にする時の電話で、今日は大学の講義が午後もある、とすまなそうにしていたJUNに、和威は笑いながら”君のアパルトマンで待っているよ、帰ってくるのを…”そう云った。 風呂から出たら、きっとお腹をすかせているJUNに、冷蔵庫に入っていた材料で、何か作っておこう。 巴里で暮らしているとJUNが聞いた時、まさか一人で暮らしている、とは思わなかったが、一人だと本人から聞いた時に、恥ずかしそうに”和威さんのお陰ですね…”と頬を染めていた。 一人暮らしをする前は家にお手伝いがいて、JUNは調理の仕方から洗濯機や掃除機も使い方まで何も知らなかった。 しかし、数日間の共同生活で和威は一から家事一切を教え、今では自分のこと全てが出来るようになっているのが嬉しかった。 さあ、何を作ろう…、そう考えると自然に笑みをこぼしながら、和威は髭を剃り終え、延びきったままの髪をタオルで海賊風にまとめて、バスルームを出て、ダイニングに有る樹で作られた窓を開けると、眼下に広がる古い街並みと、五月の健やかな風を感じられた。
不謹慎だということは判っていたが、今日から和威が、自分の部屋に滞在する…、と云うだけで、講義に身が入らず、今日何を受けたのかすら不安だった。 部屋に帰れば和威がいる…、心躍らせながらJUNは、巴里の古い石畳の道に自転車を走らせていた。 和威と逢うのは半年ぶりだった。 この前部屋に来てくれたのは半年前で、それも前触れもなく現れ、驚かされた。 こう云っては申し訳ないんだけれど、きちんと洗っていない長い髪をバンダナで海賊の様にまとめ、無精髭の延びきって、服装も小汚い男が部屋のドアの前で座っていた。 その男を怪訝な表情で見ると、すっと立ち上がるといきなり抱きしめられ、慌てていると、”俺だよ、JUN…”、とずっと近くで聞きたかった懐かしい声が耳元に響き、驚きながら顔を見ると和威だった。 仕事の関係で日本に帰国する為の時間を割いて、一日だけ巴里に寄った、と笑っていた。 突然の再会に、心が震え、和威を受け入れることを一回しかしていない躯で、翌日のことを考えずに、何度も、何度も繋がり、最後には気絶してしまい、翌朝和威を見送りに空港へ行くのも困難な程だった。 それでも、和威は”また帰ってくるからな…”そう云ってベッドで動けずにいる自分に、そっと優しくキスをくれ、そのお返しではないが、前もって和威のために用意しておいた、この部屋の合い鍵を渡した。 何も持っていない自分に勿体ないくらい素敵な人。 カメラを通して、人の感情だとかを表現出来て、優しくて、見た目も心も男らしくて、格好良くて精悍で、力強い…。 沢山の女性が、魅力に虜になり、うらやましいけれど、そんな和威が自分を真っ直ぐ見てくれのが嬉しくて...。 和威のことを考えていると、自転車を急がせている所為だけではなく、鼓動がどんどん早くなってくる。 汗を拭いながら、数メートルまで見えてきたアパルトマンに、自転車を更に急がせる。 後少し…、ついた…。 急く気持ちを抑えながら、やっと着いたアパルトマンで慌てて自転車をたたむと、それを持って自分の部屋のある三階まで木製の古い階段を一気に駆け上がる。 後十段…、九、八…、残りの階段の段数をカウントダウンする。 ドアに着き、荷物をドアの横に置き、ノックする…。 「はーい」 ゆっくり立て付けの悪いドアが開く。 目の前の逢いたかった人は、微笑む。
「お帰り、早かったね、JUN」 涙が溢れ出しそうになるのを押さえながらも、JUNは和威に抱き付いた。 「逢いたかったです…、和威さん…」 和威のたくましい腕がJUNの背に周り、今までの距離を埋めるように抱きしめる。 そして、そっとJUNの唇に和威の唇を寄せる。 半年間離れていた時間を埋めるように、何度も、何度もフレンチキスを、角度を替え繰り返し、そして、いつしか、その口付けは深いものに変わり、舌を絡ませあい、お互いの唾液を交換しあう。 まるで映画のラストシーンのように…。 そのキスに酔いながら、静かに唇を離し、”JUN…。このままJUNがほしい…、いいかい?”と和威が確認すると、頬を赤らめJUNは、目線を下げたまま静かに頷く。 しかし、それと同時にJUNのお腹が絶妙のタイミングで”グー”となる。 そしてその羞恥心で、益々頬を真っ赤にし、顔を上げたJUNの気持ちとは裏腹に、今度ははっきりとお腹が空腹を訴え、その瞬間和威はつい吹き出してしまった。 「あ、あの…、ああ、そう云えば今日は和威さんが、帰ってくるって緊張していて、何も食べてなかった…。ごめんなさい…」 和威は楽しそうにもう一回笑うと、頭から湯気を出しながら狼狽えているJUNの頭を撫でる。 「JUNのお腹の鳴き声、初めて聞いた気がする…」 「あ、ひどいです。僕だって人間ですから、お腹だってすきます!!」 声を上げ笑いながら和威は、拗ねて子供のように頬をぷっ膨らましているJUNの頭を、何度も好い子好い子するように撫でる。 「さ、JUN。中へ入ろう。JUNがお腹空いてると思って簡単なものだけど、作って置いたよ」 「有り難う、和威さん」 満面の笑みを浮かべるJUNの腕と、折り畳み自転車を和威は持つと、中に引き入れた。 「JUN、手を洗っておいで」 まるで子供をしつけるようにJUNに云って、洗面所に消えるのを確認すると、和威は手早く先程作ったサンドイッチを用意し、そして紅茶を淹れた。 そしてJUNが席に着くのを待って、それを出し、和威は自分の分の珈琲を持って席に着いた。 さっきの愚行を気にし頬を上気させながら、美味しそうにそれをJUNが食べている姿を見て、和威は初めて逢った時の何にも感動しない様子とは違って、どんどん表情が豊かになっているのが、嬉しかった。 きっと出逢った頃のままだったら、彼のお腹の虫の音すら聞けなかった、そう感じた。 JUNは和威の自分を見つめる視線に、恥ずかしそうにしながらも、笑いかけてくる。 「やっぱり、和威さんは料理の天才ですね。僕も一人暮らしを初めて自炊してますけど、この味にはかなわないです」 「そんなこと無いよ。俺はJUNよりも一人暮らしが長いからね、それだけさ。それより、今日の予定はどうなっているの?そろそろ秋冬コレクションの準備も有るんだろう?」 食べる手を止め、JUNはすまなそうに顔を俯く。 しかし、世界でも最高峰のエドワーズブランドのモデルを勤めているJUNに、それ以上我が儘が云えないのも和威は判っていた。 「あ、実は…。今日は絶対オフにしたかったんですが、エドワーズにどうしてもって頼まれたパーティに参加しなくちゃいけないんです」 「じゃあ、そんなに今日は二人でゆっくり出来ないか…」 判っていてもいささか残念そうに和威が云うと、JUNは慌てて訂正する。 「あ、いえ、エドワーズが、和威さんと二人で来るようにって…」 「え?」 和威が聞き返すと、JUNの頬がまた紅潮してくる。 「あの…、エドワーズが、和威さんに逢いたいって…。あのデザイナーとしてじゃなくて、僕の叔父的な存在として…」 珈琲を飲む手が止まった。 元々エドワーズは”一色 薔子”をトップモデルにした張本人だった。彼女がモデルを引退してからも、エドワーズは独身だが、JUNの父親とは悪友で、そしてJUNには自分の息子の様な存在としてつきあいをしている、と聞いたことがあった。 いや、仕事に忙しく家にほとんど居ない両親達よりも、子供の頃から面倒を見ていたらしいエドワーズの方が、JUNを大切に育てたのかも知れなかった。 それを思い出し、和威は唾を飲み込んだ。 多分JUNのことだからエドワーズに対して、自分のことを話していない訳は無い、と云うことは有る程度の覚悟を決めて逢わないといけない、と云うことなんだろうか…。 別にその挨拶をしても構わないと思ったが、確認するように和威はJUNに訊ねる。 「え、それって…、もしかして、あれ?」 「え?あ、あの…、一応…、僕の最愛の恋人…、いえ、最高の友人として紹介したいと…」 和威の質問の意味を理解したJUNは、また元々真っ白の肌を耳まで赤くた。 そんな様子を楽しみながら、和威は”友人なんだ…?”と訊ねる、またJUNは慌てる。 「でも…、その…」 困っている様子のJUNを、目を細め嬉しそうに見つめ、首を傾げながら和威は冗談っぽくクスリと笑う。 「じゃあ、殴られるの覚悟で云っていい?エドワーズに、息子さんを下さい、って…」 「和威さん…」 恥ずかしさに俯いてしまっていたJUNが、頬を染めたまま驚きに顔を上げると、和威は気持ちが伝わるように真剣な表情をする。 「JUNがよければでいいけど、出来れば真剣におつきあいしてます、くらいはエドワーズに云いたいな…。JUNはどう?」 「あの…」 また恥ずかしそうに真っ赤になりうつむきながら、”嬉しいです…”とJUNが呟くと、和威は微笑みながら下を見ている人物の肩をノックする。 肩を叩かれ、驚いたように慌てて顔を上げたJUNの目の前で、和威はテーブルの下に隠していたカメラを取り出し、目の前で真っ赤になりながら幸せそうに微笑む人物に、シャッターを切る。 「どっから出して来たんですか!?」 慌てながら戸惑うJUNにファインダーから目線を外し、和威は微笑む。 「隠していたんだ、いつでもJUNが撮れるように、って。それよりパーティーって夕方だよね?」 「ええ…」 「じゃ、それ食い終わったら、外に写真を撮りに行こう?普段のJUNの記録を増やさなきゃ。それと指輪でも買いに行こう?」 「和威さん!!」 JUNは真っ赤になりながら微笑んだ。 和威はそれを写真に収め、そしてカメラを下ろすとJUNを自分に引き寄せそっと囁く。 「ただし、パーティーから帰ってきたら、JUNが元気かどうかを確かめさせてくれるかい?」 「それって!!」 「朝まで寝かせないからね、覚悟しておくんだよ…」 「和威さん!!」 焦ってそう叫ぶJUNの頬に、和威はそっと口付けた。
おまけ(Tonight) 和威は自分の腕の中で微睡んでいるJUNの髪を撫でると、いつもサラサラの髪の毛は先程の交わりでかいた汗でピッタリと額に張り付いていた。 ゆっくりと呼吸をし、それを整えるとJUNは静かに目を開く。 「和威さん…」 「JUN、大丈夫かい?寝てていいよ…」 「いえ…、大丈夫です…」 体制を変えずに和威がそう訊ねると、まだいたしているようなうっとりとした表情でJUNは微笑む。 「あ、ええ…。体力は有るつもりなんですが…、だめですね…」 「いや、俺も久しぶり何でJUNを啼かせ過ぎたかな…」 恥ずかしそうに自分の腕枕をしてくれている人物の肩に縋り付いてくる。 そして、JUNが顔を寄せ、そんな先程の淫らなほど乱れている姿も、こうやって恥じらう様子も愛しいと感じながら、和威は訊ねる。 「どうした?エドワーズに…、何か云われた?」 まるで鼓動を聞くかのように、JUNは暖かい恋人の胸に頭を乗せる。 「いえ…、あ、の、エドワーズに”彼が潤一郎の心を溶かした人物かい?”って云われました…」 和威は、JUNの顔をのぞき込み意地悪く微笑む。 「で、JUNは、どう応えたの?」 「あ、えーと、”そうです、僕の一番大切な人です”って…、そうしたらエドワーズは楽しそうに笑ってました…」 「嬉しいな、JUNにそう紹介して貰えて…」 恥ずかしそうに縋ってくるJUNの胸を、和威は引き寄せ抱きしめる。 パーティは和威が予想していた以上に大きなものだった。 巴里に着き、この部屋で再会し、二人で軽食を取った後、街に出ると和威はパーティに着ていく服が無いことに気付いた。 そして、JUNと二人でエドワーズブランドを扱っているブティックに行き、時間がなかったので吊しの、フォーマルでも使える簡単なスーツとシャツと、タイを買った。 見立てはJUNがしてくれた。 それだけでパーティに行く時間になり、慌てて二人で会場に赴いた。 会場は、巴里での有名なホテルで、ゲストも有名、著名人、セレブが多く集まっていて、その中でJUNにエドワーズを紹介された。 そして、JUN席を外した時に、エドワーズは和威の元に来た。 多少フランス語を勉強していた和威に、エドワーズは判りやすいくゆっくりと云った。 『和威、今はいい。けれど潤一郎の将来を考えてくれないか?』 いきなり云われたその言葉に和威は驚き、最初どう云う意味なのか判らなかった。 「どう云うことですか?JUNの将来って…」 『潤一郎にはまだまだこれから広がる未来がある。だから、今は二人で愛し合っているのは、何も文句は云わない。しかし、潤一郎のそれをつぶすようなまねは、絶対にして欲しくないんだ…。潤一郎を子供の頃から見ているものとしてね…』 和威は言葉を無くした。 目の前に立つエドワーズは、世界に君臨するデザイナーではなく、ただJUNの父親に見えたからだった。 エドワーズは、戸惑う和威の肩に手を乗せる。 『和威、君には感謝している。君に出逢ってからの潤一郎の表情が豊かになり、そしていつも幸せそうだ。しかし、今は少しだけでいい…、考えてくれ…』 そう云ってエドワーズは和威の肩の手をはずすと、去って行った。 「和威さんは…、何か云われました?エドワーズに…」 エドワーズに和威のことを話したJUNは、幸せそうに訊ねてくる。 和威は腕の中で微笑む人物の足に足を絡め、額にキスをすると、先程まで自分を受け入れていた蕾の周りを指でなぞる。 「あ…、和威さん…、あぁー、だ、だめ…。話が途中に…、あ…」 敏感な部分が疼いているのだろう、躯に電流が走ったように、震えていて、そしてもっと快感を求めるように、JUNは自分の躯を和威に擦り付けてくる。 「どんどん淫らになってくるね…」 意地悪く、一番感じる部分を外しながら、和威が蕾に二本の指埋めていくと、熱い吐息を這いながらJUNが身悶える。 「ひどい…、そんな風にしたのは、和威さんでしょ…」 「確かにな…」 出逢った頃のJUNは男は疎か、女性も、それどころか性的欲望すら無いように見えたが、こうやって和威自信を覚えこまさせた躯は本能に従順で、今ももどかしい思いに耐えきれずに、和威の上に横たわり、自分自身を意地悪い男のものに擦り付けてくる。 「和威さんが…、もっと欲しい…」 その行動に和威自信も力を帯び始めたのを感じたJUNは、蕾を弄る指を抜き、猛り始めたものを自分の中に少しずつ収めていく。 「あ…、あぁ…。いい」 「積極的だね…」 自分自身を締め付ける躯に包まれ、和威が熱い息を吐きながら訊ねると、JUNは耐えきれずに腰を上下に動かしながら、云う。 「だって…、エドワーズが認めてくれたから…、これで僕たちは…」 JUNの歓喜に満ちた言葉。 和威はフッと笑い”そうだね”と呟くと、JUNの腰を掴み、下から掻き回すように押し上げる。 「JUN…、愛してる…」 押し上げる快感に涙しながら、JUNも叫ぶ。 「ぁ…、和威さん…、僕も愛してます…」 今は考えないようにしよう...、エドワーズの言葉は…。 そう自分自身に云い聞かせ、和威はJUNを愛している今を大切にしよう、と思った。 和威は、JUNの躯を引き寄せると、躯がピッタリと密接するくらい抱きしめ、キスをした。 そして、夜が更けていくのも忘れるくらいお互いを確かめ合った。 Fine
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そんな云い訳していいわけ? この小説は8月のCityで配布した小説です。 久しぶりの遅咲きのたんぽぽです。 これは以前書いた遅咲きのたんぽぽの続編です。 遅咲きのたんぽぽのあらすじは文面に載せているつもりですが、よかったら遅咲きのたんぽぽもよんで見て下さい。 えーと、遅筆な私なんですが、何をとちくるったか、無料配布小説でもかいてみんべ、と思ったのが先週。慌てて書き上げ、ちゃんと構成出来ているのか不安のまま、配布してしまいました。 これから、毎イベントで無料配布やっていきますので、良かったらそちらも楽しみにしていて下さい。いつかこの続きを書く日のために。
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